山曜日は山へ行こう


多良岳


山曜日は山へ行こう!
     
                              

  
     ふたりして 富士山頂に立つ 雲間より 御来光は初の 大舞台照らす
 期 日   平成16年8月26日〜27日 
 登山口   富士5合目
 時 間  5合目〜8合目            (5時間)
 8合目 山小屋・太子館で仮眠と朝食  (8時間)
 8合目〜山頂             (4時間30分)
 (下山) 山頂〜5合目        (5時間)
 温 泉  山中湖・紅富士の湯
フーフー息を継ぎながら二人して70回ほど,約50山峰への登山をしてきた。初めて県外の登山ツアーに参加した日,木の枝のステッキ,コンビニの雨具,スニーカーの私たちに
「それじゃ すべりますよー」
と,声をかけられ,その通り,ぬかるんできた登山道でスッテンコロリン! 装備は安全安心のために必要と納得した。
 さっそく山専門店のシェルパへ向かい,徐々ではあるが用具もそれなりにそろってきたし,足腰の疲れも残らなくなった。
 いつかは,あこがれの日本一の山に! という気持ちも棄てきれず
「少しでも若いうちがいい!」
と,考えると
「今が一番若い!」
と,思いツアー参加を決定した。
 東京はとバス1台45名,私共最高年齢の参加者で,二十歳代の女性も多く,若いガイドさんと添乗員さんに付いていけるかなーと少々心配した。
 でも,実際にはガイド(若い女性ツアー客達はキャプテンと呼んだ・・・また添乗員をコーチと呼んだ)のスローテンポの足の運びを知って安心した。(だれでも安全に登れる)というパンフレットの文句の通り,誰でもついていけるようなテンポに「なるほど」と納得したのである。詳しく,親切な案内とスローモーションを見るようなスローテンポの動きで,体と足には疲れはなく,一日に千人以上もの登山者があるという人混みでも,キャプテンとコーチに挟まれ一列になって進み不安もなかった。
 スローテンポであっても連絡,案内する時はダダダーツ!と走って上ったり下ったりするキャプテンとコーチ!
 「さすがだねー」
と,感心した。でも,高山病はやはり出たのである。8合目の休息宿泊所となった山小屋で3名がリターン,私共の一人が軽い頭痛と吐き気におそわれたのである。意欲と気力で頑張る。   
     
  登り来て 岩と石じゃり 山小屋と 人の多かり 富士山頂に立つ

 無事,山頂
「ばんざーい!」
皆と両手を上げた。山頂ではごったがえしのにぎやかさにびっくり。山頂売店であったかいおしるこを飲んだり,富士グッズを求めたりしている。私共はまずは<御来光を!>と並んだ売店前に,たくさん置かれている板の台のところに立ち,御来光を待った。そこにもすでに多くの登山者がカメラを構えて待っていた。
 やがて,雲間から,赤,黄,オレンジ,白の入り交じった御来光が・・・。やや雲が多い。しかし,午前4時過ぎ,確かに朝一番の太陽の光。雲の隙間から出た幾筋もの光りが,大勢のどの人も平等に照らしている。おごそかな空気で大勢の人の動きはにぎやかだが音はあまりない。御来光にうっとりしているのだ。セーターと防寒着をつけていても寒く,手は冷たかったけど,胸は充実感で熱かった。
 午前5時30分の下山時刻はすぐにきた。山小屋売店にはいる時間もとれず,富士火口をのぞく時間もとれず,奥の観測所標識の建つ地点まで行く時間もとれず,心を残して下山となる。

 下山道は,ズルズルザレ場で油断すると滑ってしまいそう。ここでもキャプテンはくつの履き方や足の運び方など指導してくれた。練習のため登った高千穂峰と同じズルズルザレ場である。途中,若い女性一人が高山病のため気分が悪くなってしゃがみ込んだが,キャプテンとコーチが介抱し,ザックを胸にからってくれてどうやら事なきを得,無事全員5合目に下山する。

 下山において,途中から1万円で馬に乗って5合目まで下山することもできるという。時折,馬に揺られる登山者をみかけた。(キャプテン)と(コーチ)。それに,都会の明るく若い女の子達のおかげで,下山途中なかなか消えなかった頭痛と吐き気にもめげないで,自力で無事下山。
 この日の満足感及び思い出は,これからの登山の自信にもなると信じている。

 帰りのコースに温泉が入っており,山中湖の<紅富士の湯>でゆっくりする。