山曜日は山へ行こう

100座登頂記念登山

中岳(九重連峰)
      

星生山−中岳−天狗ヶ城−久住山−扇ヶ鼻

山曜日は山へ行こう!

                        

  


百座なり!中岳登山喝采する九重連山のミヤマキリシマ

期 日 平成18年6月19日(月)  快晴
標 高 星生山 1,762m
中岳 1,791m
天狗ヶ城 1,780m
久住山 1,787m
扇ヶ鼻 1,698m
めあて 百座登頂と記念して,九重連峰の中岳をめざす。
登山口 牧ノ戸峠駐車場(1,333m)
  時 間   牧ノ戸峠登山口−30分−沓掛山−50分−星生山分れ−25分−星生山山頂
星生山山頂−60分−久住分れ−25分−御池−20分−中岳山頂
中岳山頂ー25分−天狗ヶ城山頂
天狗ヶ城山頂−25分−中岳分れ−15分ー久住山山頂
久住山山頂−70分−星生山分れ−40分−扇ヶ鼻分れ−25分−扇ヶ鼻山頂
扇ヶ鼻山頂−30分−扇ヶ鼻分れ−50分−牧ノ戸峠駐車場
鹿児島からのアクセス 鹿児島市−九州自動車道−熊本IC−国道57号−やまなみハイウェイ−牧ノ戸峠
温 泉 大津温泉「岩戸の里」

100座登頂達成!・・・後ろは三俣山 星生山のミヤマキリシマ

久住山からの大パノラマ・・・・左端から−星生山,三俣山,天狗ヶ城,中岳 ・中央は久住山山頂 ・右は扇ヶ鼻

 5月末,100座登頂記念に宮之浦岳の<しゃくなげ登山参加>を計画したが,あいにくの大雨で中止となった。
 さて,100座めの山頂をどこにするか?
 離島は梅雨時期であり,しかも,所用のため,時間を4〜5日まとめてとる事が出来ない・・・・・。
 そのうち,もう,6月も終わりが近づいてきた。
 今回は,九重のミヤマキリシマを見に行く計画を立てた。
 「あっ!そうだ!九重の中岳は離島を除いた山々では九州の最高峰だ!」
 そこで,今回は九重連峰の中岳を100座めとして<100座登頂記念登山>とした。

 早朝,自宅を出発し,7時30分に牧ノ戸峠に到着。
 ミヤマキリシマの時期ですごい車かと思いきや駐車場は大分あいている。 今日は平日なのだ。
 早速,準備にかかり出発8時ジャスト。 気温19度と登山には最適の日となった。
 以前,久住山に登って登山道の様子が大分分かっていたのだが,それでも沓掛山までの新緑の登山道には,山アジサイに変わって,ドウダンツツジ等の花があり,新鮮であった。

 沓掛山を過ぎると視野が広がる。
 この頃から右手,扇ヶ鼻への山々はミヤマキリシマの群生地が広がり美しい。
 さらに,少し登ったところの左手星生山登山口からは,急坂の登山道を登っている人,星生山の尾根を歩く人等が大きな声を掛け合っているのが見える。
 星生山はいくつかの登り口があり,山頂下の星生山への分れ周辺は,ミヤマキリシマがどちらを見ても見事である。
 写真等を撮影していたら,鳥栖からこられたというご夫婦が,何回も九重には登られていて,しかも,今から,中岳をめざすとの事であった。
 私たちは,久住山分れから中岳へ向かう予定をしていたが,
 「ミヤマキリシマは,星生山が素晴らしいし,中岳へは近い」
と,教えてくださったので,私たちも後に従う事にした。
 
 この事は,後で考えると100座登頂の計画が少し狂う事になるのだが,まあ,中岳登山の途中であるという事で許してもらいたい。

【星生山】

星生山 星生山山頂 硫黄山 コケモモ 登山道のケルン

 星生山分岐あたりは,ミヤマキリシマのお花畑である。 霧島連山もミヤマキリシマが多いが,スケールが違う。 花のたけが短く,まるで,レンゲソウ畑が広がっているようだ。
 小さな池に写ったミヤマキリシマ,斜面の山肌に咲き乱れるミヤマキリシマ,どこから見ても素晴らしいの一言である。
 その花の中の登山道を登っていくと,青い池とミヤマキリシマ,それに,山の切れ目の間から,阿蘇連山も見えて美しい。
 見所一杯である。
 その花の中を登りつめると山頂はすぐである。

 山頂には,写真撮影するグループ,次のコースを打ち合わせするグループ,硫黄山の噴煙にカメラを向けている人,小休止に水を取る人々の登山者で賑わっていた。
 ここからは,硫黄山の噴煙や時折蒸気を噴出す音,三俣山の横顔,そして遠く大船山・平治山山頂付近は,ほんのりとうす紅色に染まっているのが見える。
 360度の視界に由布岳,鶴見岳,万年山,涌蓋山,阿蘇山等九州の名峰が壮大に広がっている。
 
 山頂パノラマを撮影して中岳へと向かう。
 九重分れへ尾根を少し歩き下ったが,尾根歩きの際は,右斜斜面は,目を見張るミヤマキリシマである。
 途中,コケモモの群生もある。
 下り終わったところが九重分れで避難小屋とバイオ式トイレがある。
 ここから,中岳へは,御池を通るコースをとる。
 天狗ヶ城分れから右手へ進むと御池へ出た。
 御池は,青い空を映して満々と水をたたえた大きな湖である。
 「冬は一面に凍って氷の上を渡って中岳へ向かうのです」
と,いうことである。
 「えーっ,いいですねー」
 まるで,映画のようなシーンを想像した。
 御池を右に回りこむと中岳と天狗ヶ城分れに出る。

【中岳】

御池と中岳 御池付近 御池を望む 中岳山頂 染まる平治岳山頂

 天狗ヶ城と中岳の分れ一帯は,北側はなだらかな平地になっていてここもミヤマキリシマが咲き乱れていた。
 ミヤマキリシマに囲まれてお弁当のグループある。 きもちよさそうである。
 ここまで,案内してきた御夫婦のお話によると
「これは,昨年に比べると八割程度でしょう。昨年はすごかったですよ」
 とのことである。
 昨年は,霧島の花も素晴らしかったが,九重はその見事さを想像できる。 スケールが違うこともあるが,連山全て見晴らしがきくということもあるのだろう。
 中岳の山頂も多くの登山者が食事や写真撮影に余念がない。
 私たちは早速
<100座登頂達成記念>を記した横断幕を広げ,記念撮影である。 絶好の青空に何もかもが映えて素晴らしい!
 離島を除いた九州の山の最高峰に立ち,青空に一番近い地点。
 360度,目を移すと九州の山々・・・その奥にも薄いブルーの山々が望まれ
 「ほんとに空に一番近いなあ」
という実感をじっくりと味わう。

 100の山頂が次々浮かんでくる・・・・。
 色々と不安も多かったが
 「とにかく行こう!」
で,失敗や反省を繰り返しながら・・・・・でもやっぱり喜びが大きく・・・・・100の山頂に立った。
 「よくやった!やった!やった!」
 我々二人だけの登山なので人の拍手はない。 でも,今日のミヤマキリシマはワーワーと音声入りの?大きな拍手のような気分にしてくれた。。
 案内してくださった御夫婦にお礼を述べ,天狗ヶ城へ向かう。

【天狗ヶ城】

天狗ヶ城山頂 中岳山頂を望む 御池 星生山と硫黄山 天狗ヶ城山頂を望む

 天狗ヶ城分岐まで下り天狗ヶ城を仰ぐと,絶壁の岩で登れそうもないが,右側にまいた登山道が見える。
 左側はそれこそ垂直のがけで下は御池である。 大昔の河口跡が想像できるが,今は,ミヤマキリシマと岩とのコントラストが引き立っている。
 登山道は,かなり急ではあるが,足場がしっかりしていて,危ぶむ事はない。 注意深く登るとすぐに山頂に着く。
 ここからの眺望も,また360度の大パノラマである。
 九重の山々の山頂はどこも絶景であり,大きな気流が流れているのが快い。
 広い山頂にゴロンと横になり大気を吸って,絶景をカメラに収め,久住山に向かう。 登山道を西側から下り,久住山へ向かう。

【久住山

マイヅルソウ 道しるべ(黄ペンキ) 山頂斜面       山頂の賑わい 久住山山頂

 天狗ヶ城山頂から中岳・久住山の分岐まで下山し,久住山へ向かう。
 始めて久住山に登った時はここから山頂までは足が重く感じたのに,今はなんともない。 年齢が高くなっても体は鍛えられるものだ。 登山道案内の黄色の丸いペンキのしるしが,山頂まで続く。
 「おいで,おいで」 
 というように。
 山頂は,ここも多くの登山者で賑わっていた。 ちょうど昼時を終えた多くのグループが下山も始めていた。
 山頂付近,南側斜面一帯は,また,一面ミヤマキリシマ。
 まずは,ごろごろ岩の山頂へ向かい360度の大パノラマをカメラに収める。
 その後,ミヤマキリシマに囲まれて,少し遅めの昼食をゆっくりととった。 3年前の久住山山頂は,霧・霧・きり・・・・。
 このような大きな眺望は見る事が出来なかった。
 帰りはまっすぐ帰るつもりだったが,扇ヶ鼻分岐まで来るとまだ陽が高いので,扇ヶ鼻山頂をめざすことにする。

【扇ヶ鼻】

丁寧な道案内 ドウダンツツジ ドウダンツツジ 扇ヶ鼻山頂 扇ヶ鼻山頂の様子

 分岐を左へ入り登るとちょっとした台地に出る。
 ミヤマキリシマが咲いていたが,こちらはやや盛りを過ぎていた。 ここは,ドウダンツツジの群生があり,かわいらしい花をたくさんつけている。 やがて登山道は,赤川登山口からのコースと出逢う。
 右へ折れて大きな岩をめざすと山頂である。
 山頂は,ずーと先の端っこの岩まで続き広い草地となっている。
 北斜面はミヤマキリシマがきれいである。 北側遠くに涌蓋山が美しい。 午後から少し霞みがかかり,午前中見えていた由布岳,万年山,阿蘇山等も薄く紫色にかすんでいた。

 ミヤマキリシマ,ウツギ,ドウダンツツジなど,あまり高くないので平地,草原,花畑を行くような気分の下山はじめである。
まもなく,久住登山道と合流し,牧ノ戸登山口に着いたのは,17時ちょうど。
 車はほとんど帰っていた。

 今日は昼食,小休止,写真撮影等遇わせて9時間余の山行きとなった。
 帰る途中,大津市の大津温泉<岩戸の里>で汗を流し,私たちの100座登頂記念登山は無事終ることとなった。

 次の目標は,九州百名山登頂をめざしたい。
 体力・気力の問題もあるが,とにかく目標としていきたい。