山曜日は山へ行こう!
険しさと 雪の登山道 市房山 万力の万歩で 山頂登りつく
期 日 | 平成15年12月25日 晴れ |
登山口 | 祓川橋登山口 |
時 間 | 登山口−40分−神社−30分−5合目−30分−6合目−30分 −7合目−60分−山頂 |
下山 山頂−2時間30分−駐車場 (雪のためスローテンポ) | |
温 泉 |
私共は,年内に雪を見ることは余りない。今日は天候も晴れで,早朝の高速道路は霧のため幻想的夜明け風景となっていた。市房ダム通過時も雲はあったが,冬晴れだったのに・・・。
今回は,山の天候の変わり身の速さを実感することになったのである。
市房神社のある4合目までは,杉の巨木が続く参道を登る。ピーンと張った冬晴れの気流の中に幹回り6,7mはあるだろうか。堂々として天に向かう杉に畏敬の念が涌く。ずっと幹を目でたどって巨木の強靱な気をこの身にもらおうと二人とも念じる。
強くなった気分で,神社のある4合目に着いた。神社の裏手から登るとあたりが薄暗くなり登山道も急登となり徐々に雪のぬかるみが出てきた。私共は雪の装備はまだない。
登山においては特に老級クラスの我々は,雪登山はしないと決めていた。
「どうする?」
「まだいく?」
枯れ草や端っこのふわふわ雪に足を置きながら引き返す勇気もなく,時々大木の根張りに感動しながらゆっくり登っていった。
「気をつけて!」
「気をてけて!」
時々風も吹いて雪景色は一面に広がったが,浅い雪である。珍しさもあり,まだ,午前中であるという余裕もあり,時々の晴れ間に写真を写したり,慎重に一歩一歩進み続けた。
ついに山頂!この市房山は,登山客が多いというが,年末のせいなのか今日は一人も会わなかったし,山頂にも居ない。思わず,
「着いた!」
と,山頂標識に抱きついてしまった。比較的広い山頂は草地となっていて雪が残っている。天候は明るいが,雲が広がって風も出てきて,もちろん視界はなかった。360度展望できるはずなのに・・・。残念! 体力を出し切り,フーフー息を吐いている。身体は温まっているはずなのに,気温が下がっているのだろう。体は冷えている。熱いポットのお茶で弁当を急いで済ませ,早々に下山することにした。
下山中もずっと雲の晴れる事はなかった。下山方向より雪混じりの風が吹いて緊張が続いた。天気予報には十分気をつけて登ってきたことではあるが,装備なしの雪山歩き・・・,どんなに無謀なことをしているのか。多いに反省しながら下山を続ける。
とにかくお互いに一人一人の足下を確かめて繰り返し声をかけ合って,下山した。
市房山は,見るべき「必見の滝」とか「二ツ岩」へ継走するという魅力もあるというが,今回は,無事に頂上までいけたことで,十分満足できたのである。
この日は,友人御夫妻3組で,霧島において忘年会を計画していた。時間にも遅れず参加でき,霧島の名湯が身に浸みた。