山曜日は山へ行こう


冠岳
      

山曜日は山へ行こう!

                        

  


冠岳除福像から登山道へ伝説と信仰満ちあふるコース

期 日 平成19年1月23日(火)  晴れ
標 高 冠岳 516m
登山口 冠嶽園
  時 間   登山口(冠嶽園)−50分−除福像−20分−鎮国寺−20分−西岳山頂−7分−経塚−18分−材木岩−30分−煙草神社−10分−林道−8分−傘石−15分中岳神社−10分−林道−45分−ゴマ岩−5分−冠嶽園−18分−仙人岩−15分−冠嶽園
鹿児島からのアクセス 鹿児島市−10号線−郡山−冠岳(いちき串木野市)
温 泉

 冠岳は2回目の登山である。
 5年前1回目は,串木野市の冠嶽園を見学し西岳に登ったのであるが,今回は,経塚・材木岩のピークを通り,旧所・名所の各ピークをたどったのである。


 防災事業として,中国風庭園に美しく整備された,<冠嶽園>に車を置き,まず全3キロ<ふれあい林道>を歩いて<除福像>近くの登山口に向かった。
 舗装車道には名札も見える桜が植えられ,両脇には数ヶ所  <冠嶽園八十八ヶ所 ○○番・・・・・>のお堂が建てられ,それぞれに菩薩様・観音様・如来様が祀られている。 立ち止まっては一礼しながら,その昔,不老不死の薬を求めて中国から日本各地を歩いたという<除福の像>まで歩く。 この地の除福像は日本一大きいそうである。
 登山口は,<鎮国寺>の参道ともなっており,杉並木が整備され,ほどなく西岳も見える寺に着く。 <冠岳八十八かヶ所>の一番と八十八番のお堂が設置され,ここで始まりと終わりの参拝ができるのである。 
 左奥へ進んで,車道林道を横切り登山道へ入る。 細いが,全体的に階段状の良く整備された登山道である。 
 ほどなく,また林道を横切り大きな鳥居をくぐって,10分ほど登ると,展望岩の下に下りて見てびっくり。 巨石が5段に積み重なっている <天狗岩> 。 
 さらに10分ほどで,冠岳一帯の最高峰 <西岳> 山頂である。
 山頂は草地。 冠岳の伝説が記され神社の拝殿がある。 展望は良いが今日は薄い雲がひろがっている。
 小休止しコーヒータイムをとり,道標に従って<経の塚>へ向かう。
 落ち葉ふかふかの樹林の中,ほどなく<経の塚>・・・不思議な伝説が書かれている。                          次は,<材木岳> に進む。 森の中であるが道標がはっきりとして迷う事はない。 足元に大きなシダの緑が元気。 ゆるやかなアップダウン歩きで<材木岳>に着く。 山頂には祠が建っており展望も良い。 山頂直下に立つと,積み上げた材木が一瞬にして岩に変ったと言う岩が,荒々しく直角に切り立っている。
 <材木岳>の急坂を用心して降りて,煙草神社へ向かう。
 自然樹林の中,苔蒸した石段道が続く。 時折,八十八ヶ所のお堂もあり,なかなか風情のあるコースである。
 やがて,林道の終点という広場にでる。 その先の方に,鎖のついた大きなゴツゴツ露岩を3人の登山者が一人づつ降りるところである。
 降りきった所に,この露岩の洞窟があり,この洞窟が
<煙草神社> である。 現在,洞窟前が崩落し,横から覗き見ることしかできない。 神秘・・・・・秘境・・・と,いった感じ。
 <煙草神社> あたりはなかなかスリル感がある。 また鎖を使って急傾斜を降りて,10分程で<ふれあい林道>にでる。 
 しばらく歩くと<傘石>入り口の道標がある。 美しい杉木立の中,<中岳神社>の分岐から,石段がまっすぐ伸びて,巨大キノコ(巨大かさ?)のような
 <傘石> に着く。
 分岐のところまで戻り,道標に従って進むと森の中にひっそりと
<中岳神社> が建っている。 参拝し説明を読み下ると足元に緑の<シャガ>の葉が一面に群生している。 初夏には満開の花が見られると言う。
 再び<ふれあい林道>に出てゆるやかな下りを歩く。
 <冠嶽園>までもう少しで戻るという左方に,<護摩岩>の入り口がある。 思いがけない素晴らしいビューポイントとなったのである。 すぐに超巨大露岩となり,丈夫な鉄製はしごが岩肌に貼り付けられている。 
 高くはないのにすごい高度感があるのは,<護摩岩>直下の花川の渓流をはさんで,切り立って迫っている対岸の仙人岩のせいだろう。
 展望も,深山の奥に居るかのような爽快感があって楽しい。
 この岩で<護摩焚き>の神事も行われているそうで,
 「危なくないのかなあ・・・・」
広い岩はぐるりと柵と網があるが・・・・。
 ゆっくりと展望を楽しみ,冠嶽園へ戻る。

 ザックを車に置いて,<仙人岩>へと向かう。
 冠岳の本殿に参拝をして,さらに進むと入り口の道標がある。  初めは竹林で細い踏み跡があるが,斜面の直登になり,踏み跡もはっきりしないので,枝についている目印テープを頼りに登っていく。 つかまる枝もない,足を置くしっかりした地盤もない。
 四苦八苦しながら,どうにかてっぺんの岩場に着く。 大きな岩場で,超急傾斜であるが,凸凹が大きく多いので両手両足を使えば心配はない。 思った程時間はかからず、てっぺん? である。
標識はない。 スリルというより恐怖感でしっかり掴まってシャッターを押す。
 下りも大変,初めは両手に力を入れて下山とする。
 
 <冠嶽園>見学
 花川大規模災害を防ぐため整備され,中国風庭園などはそれに付随する事業だという。 砂防ダムは普通はコンクリートであるが,ここでは仙人岩をモチーフにして造られたという。 自然とマッチし美しい。 
 切り立った仙人岩の山肌の洞窟には,2ヶ所神仏が祀られて,長い長いはしごがかけられている。 昔から冠岳は修行の山とされている。 一つ一つにその伝説や信仰の様子が記されている。
 冠嶽園本館には,中国と日本との歴史や交流について,展示物が置かれている。 
 庭園は広く,桜や竹も植えられ,白と黒のおしゃれな建物は,中国風? お手洗いである。 使ってみてのお楽しみ・・・・・・・・・・
 カラクリお手洗い 
 多くの方におとづれてもらいたい名所である。