山曜日は山へ行こう


古処山
      

山曜日は山へ行こう!

                        

  


                    巨石ありツゲの緑も映えており山城跡の古処山山頂        

期 日 平成17年11月25日  晴れ
標 高 古処山 859.5m, 屏山 926m
めあて 九州百名山をめざす
登山口 古処林道登山口
  時 間   駐車場(登山口5合目)−30分−8合目−5分−水船−15分−9合目-
15分-古処山山頂-60分-屏山山頂
下山 屏山山頂−50分−奥の院分岐−20分−古処山−45分−駐車場
鹿児島からのアクセス 鹿児島市−甘木IC−国道322号−秋月林道
温 泉 べんから村温泉
古処林道登山口 登山道石畳 水船 古処山山頂 屏山山頂
大将隠し 屏山山頂から 屏山を望む 巨石の上から ツゲの原始林
日本庭園風 椿のトンネル 登山道の紅葉 秋月城跡黒門 高良大社


 九州百名山のうち古処山登山である。
 秋の安定した天気図。今日は快晴の山曜日。
 登山口となる秋月キャンプ場を目ざすはずだったが,山頂まで,より短い時間で登れる林道終点を目指した。 この林道地点が古処山5合目となっている。 さらに奥にある屏山まで登ることにした。

 林道終点は,駐車場となっており,右下より渓流に沿った秋月キャンプ場からの登山道と合流している。 我々はこの5合目より登山道に入る。

 登山道は,古い歴史の感じられる山の風情があり,不揃いではあるが石畳が組まれ,石段が続く。 古い石が組み込まれコケが生え木の根が根付いている。
 直登で急傾斜を登る。 斜面には紅葉もいくらか残っており,散り残っている葉の色が青空に美しく映えている。
 やがて,美しい杉の木立となり<三角杉>の標柱がある。 美しい杉林が里の人々から見ると三角杉に見えるそうだ。

 <水船>のあたりなど,大きな岩が見られ石灰岩だという。 以前,白い石灰岩が羊の群れのような貫山を思い出す。 古処山の石灰岩は,コケの緑で覆われている。 高い木の自然林で陽射しが十分届かず,その上豊かな水分でコケは石灰岩を覆うほど育ったのだろう。
 苔むした大小の岩は,このあたりの空気をさらに清々しくしている。

 9合目を過ぎ,赤い布をかけた大きな立ち地蔵前を過ぎると山頂である。

 山頂には,白山権現をまつってある。 大きな岩,ベンチ,ランチタイムにいいぐらいの岩等があり,展望も良い。
 山頂で小休止して屏山へ向かう。

 巨大岩と祠の間の木階段を登り,屏山への縦走路に入る。 山頂すぐからツゲの木が多くなり,緑の葉が元気よく繁っている。 露出した大小の石灰岩が点在しており,足場を確かめないと危ない。 両手も使いながら慎重に山頂を下る途中<奥の院>への分岐がある。 帰りに寄ることにして進む。 やがて,緩やかな稜線へ出ると,ツゲの大木も多く石灰岩とツゲとの調和は日本庭園を創り出しているような風情もある。

 稜線には,木漏れ日の中,椿の林も続く。 冬季には,つやかな緑と赤い花のトンネルとなるのだろう。

 やがて屏山山頂。

 山頂は,清々しい木立の中であるが,木立の開く北の方向には,青い霞の中に山地畑地町並みが広がって見える。
 今日は,女性二人組,男性4人組,単独男性二人の登山者と出逢う。
 その二人の女性は,さらに奥の<馬見山>まで,縦走するという。 パワー一杯の明るい二人だった。

 我々は,小休止して下山する。

 帰りに古処山山頂付近の<奥の院コース>の分岐に入り,露出した石灰岩がでこぼこに入り込んだコースを注意深く進んだ。
 はじめに,<大将隠し>に着く。 足元のずーっと直下の方に,超巨大岩に挟まれたぽっかり空間がある。 追っ手から逃れ,隠れるに十分な場所である。
 さらに<奥の院>の道標に添って進むが,さびた鎖がありその先をたどると背中に寒気が走るほど,直下岩くだりである。
 ちょうど山の絶壁裏側になるのだろう。 腰をかがめ,顔を突き出し,目で鎖の下を恐る恐るたどっても<奥の院>らしき地点は確認できない。 <危険>を感じてそこまでとし,コースを戻った。
 
 古処山山頂へ進む途中,巨大石灰岩があった。 登っても危険はなさそうだ。 一人ずつ見張りながら上に上った。
 「ワー 高い高い!」
 「注意!注意!」
 多少のスリルを楽しみながら360度のパノラマを満喫。

 山頂。 ベンチには先客があり,平らな岩に席を取りランチタイムとする。
 途中でであった熊本県の4人組登山者が,親切にも
 「鹿児島からですか。 秋月城跡観光をなさったらいいですよ」
と,薦めてくださり,秋月城跡まで案内してくださった。
 山の友達は本当に親切である。あちこちの山でいろいろお世話になっているが今回もまたお世話になった。 お礼を申し上げたい。
 雄大な自然と悠久の歴史と恐怖・・・・ツゲの美しさ,力強さ・・・・古処山の魅力を体感した登山となった。

 帰り寄り道楽しみ3つ
○ 秋月城跡散策。
   川辺の紅葉と柿の色が鮮やかな散策道を観光客と共に楽しんだ

○ 高良大社参り
   高良大社の裏へと続く高良山の奥の院コースを散策した。

○ 熊本県八女市べんから村の温泉
   広い温泉施設でゆっくりする。