山曜日は山へ行こう


甑岳
      

山曜日は山へ行こう!

                        

  赤松の広く縁どる火口に立ち仰げば満ちる空こしき岳
期 日 平成17年9月25日  晴れ
標 高 1301m
めあて 霧島連山でまだ登ってない山に登る。
登山口 えびの高原不動池駐車場
  時 間   駐車場−10分−甑岳・池めぐり分岐−20分−えびの高原・甑岳分岐−  40分−山頂
下山 山頂−50分−露天風呂分岐−3分−車道出会い−15分−駐車場
鹿児島からのアクセス 鹿児島市−空港−丸尾−えびの高原
温 泉 えびの高原ホテル


 霧島山系の中で,まだ,登ってないのが甑岳,霧島登山の時には常に穏やかな台形の山容をした甑岳を展望しており気持ちの中では登ったような山になっていた。

 登山口はえびの高原の県道1号線沿いにある。不動池バス停ともう少し下った霧島露天風呂付近である。
 今回は韓国岳を目の前にした不動池から始まる池巡りコースから入るコースを取った。木の階段を少し登り,程なく右側の甑岳登山道に入り,下っていく。コースはあまりはっきりしないが木の枝に赤いテープが貼ってあり,導いてくれる。また,分岐には,道標がきちんとあり,倒木も多く,侵食された所もあり,荒れた感もあるが,迷うことは無い。陽射しが届くほどの自然林に赤松も多く霧島特有の風情が楽しい。。
 一旦下り終えると平地の部分から,山頂への登りになり,ごろ石や岩,また,倒木も多くなりいくぶん急坂となる。
 枝や岩を捕まり足場をしっかり確かめながら登る。樹々の間の空の部分がだんだん多くなり,突然全部空となり広い山頂に出る。

 山頂の標識を見ていると,先に着いた登山者が
「山頂はここですが,三角点は向こうにあるんですよ。」
と,奥のほうを指す。
 とにかく三角点まで行こう。少し下ると,眼下は広い広い草原,ぐるっと赤松林に囲まれている。平地は一面ススキが原である。
 ススキの間の踏みしめられた後をどんどん進んでいくうち,久住の大船山に向かう時の坊ガツルを思い出した。

 重なり合う久住の山々に囲まれた広い広い草原の空間・・・多くの山愛好者があこがれと夢を語り合うという坊ガツル・・・。
 この甑岳の火口跡は坊ガツルほどの広さはないが,水がたまっている中央の湿地付近に立つと,ぐるりと囲んだ赤松林で切り取られたひろい丸い空間・・・青い空を仰ぐと濃い空色一面・・・・まるで空の池のようだ。 ただ一つあるのは斜め西の空にある真昼の下弦の月だけである。
 この空間にいるのは我々のみ・・・,しばらく静けさと壮大さを味わった。

 更に向こう側にある三角点に進もう。 火口の中心は,わずかばかり数センチの水を張った池があり,名も知らない草が生えていた。水の干上がった池は歩くと土全体がふわふわして今にも沈みそうで気持ちが悪かったが,足をとられることも無く,池を通り過ごした。 が,その先は踏み跡が細くススキが伸びて進みにくい。そして,ジメジメ感はなくならない。
 この先,赤松林の向こうに三角点があるのだろうが展望は無いという。もういい。引き返すことにした。

 再び山頂。岩に上がると360度パンラマである。
 目の前の韓国岳を始め,遠くは,桜島の頂上が見える。夷守岳・高千穂の峰等,やや低い目線からの山々が望めた。天気快晴に感謝である。 十分な展望を楽しみコーヒータイムとする。
わずかなミヤマキリシマの木陰に身体を丸めて山頂ならではのおいしいホットコーヒーと娘からのちょっと変わった味のぶどう大福を楽しむ。

 下山コースは,露天風呂へのコースを取った。
 山頂付近の下山は岩,砂利で,滑りやすい。要注意!!
 池めぐりコースと露天風呂コース分岐まで下るとかすかに車の音が届き車道は近い。
 車道に出て,向かい側の露天風呂の看板が見える。進むと今日は営業してないということである。お湯の温度が低いそうである。残念!!
 またの機会としよう。

 車道をしばらく歩き駐車場へ向かう。

 甑岳の山頂直下の火口跡の大空間<空の池>  赤松に囲まれた仰いで見る池である。