山曜日は山へ行こう


多良岳
          

山曜日は山へ行こう!

                    

  


三俣山 山頂に身ゆだね 手を伸ばす そこには群青の ジュースこぼれおり
   期 日      平成16年5月23日 晴れ   
登山口   長者原 (大駐車場) 
  時 間     登山口−30分−舗装林道−30分−すがもり越え
  すがもり越え−40分−すがもり小屋−40分−三俣山西峰
  三俣山西峰−40分−三俣山本峰
  (下山) 山頂−40分−すがもり小屋−1時間30分−長者原駐車場
温 泉   一の宮町温泉センター
 日本中ピカピカ晴れマーク予報。
 早朝の薄明かりの高速道路を走り,登山口のある長者原に急ぐ。やまなみハイウェイでは阿蘇連山,根子岳などの山並みが,青い空にくっきりと映えて登山意欲が湧く。
 長者原は,車であふれてやっとスペースを見つけることができたが,九重山群の登山拠点の一つであり大変なにぎわいを目のあたりにする。
 
 登山口からしばらくは,コケも生えるせせらぎのあるきれいな樹林を快適に歩き,やがて草地にミヤマキリシマの点在する岩肌混じりの急な登山道を登る。やがて舗装された林道に出て左にしばらく歩き,噴煙上がる硫黄山近くに着く。左に折れ,硫黄山を右手に見ながら,大小のごろごろ石のある急斜面を登る。
 ペンキで,
「高齢者がんばれ!」
と,岩に書かれた元気な文字に力をもらい<すがもり小屋>に着く。九重連山の分岐点でもあり,多くの登山者と下山者で賑わっていた。
 小屋の入り口右に鐘があって
 
<大いなる 九重の山に 若人の 夢守りてと 祈る鐘鳴る>

という歌が記され,鳴らす登山者がある。
 あの人の夢,この人の夢,古今東西いくつもの夢が九重の山に向かって決意され,誓われたのではないか。あるいは,夢やぶれて,九重の山に慰められ,癒されたのではないか!
 人の心とぴったりと寄り添うような風景 そして鐘の音である。
 目の前に草地がぐーんと迫ってくる。三俣山山頂への最後の登りとなる急斜面である。幾つともなく山頂への踏みしめ道が通っている。細いので下山者と行き合わないよう,踏みしめ跡を選びながらひたすら山頂の方へ登る。
 西峰で一度休息し。屋根を本山峰に進む。イワカガミの地味な赤い花の群生がみられる心地よい歩きである。

 三俣山本峰山頂は大勢の登山者で賑わっていた。登山口長者原から仰ぐどっしりとした山容といい,大空の陽光を欲しいまま受け,多くの人を受け入れて尚余りある山頂のおおらかさといい,さすが九重の中の名山である!と,納得する。
 人の動きの合間を見て,山頂表示の柱の前に立ちシャッターを押すことができてホッとする。
 指山を向こうに北峰を下に望みながら,ランチタイムとする。北峰の方から
「最高のレストランですねー」
と,声をかけて登ってくる女性があった。最高に贅沢な展望レストランで食事を終え,草地にゴロンと寝ころぶ。
 視界はぐるり,果てまで青!群青!ドドッーと青いジュースが覆いかぶさってくるようだ。しばし,日常をわすれて・・・・。名残は惜しいがコーヒータイムを済ませ下山することにする。
 大鍋,小鍋のお鉢の方を見るとシャクナゲらしい色が見える。お鉢めぐりと雨ケ池の方へ下山も考えたが,またの機会としよう。今回は,見合わせピストン下山する。
 
 下山後は,長者原売店センター見学をする。どこも登山者と観光客で賑わっていた。
 帰路,一の宮温泉センターでゆっくりする。柔らかい温泉で疲れをとる。