山曜日は山へ行こう!
スズタケの登山道続き障子岳オーイ傾よ大崩・祖母よ
期 日 平成18年4月8日(土) 晴れ 標 高 親父山−1,644m,障子岳−1,703m,黒岳−1,5076m めあて 九州百名山をめざす。 登山口 四季見原−親父山登山口 時 間 登山口−1時間20分−黒岳分岐−5分−親父山−45分−障子岳山頂− 40分−親父山−3分−黒岳分岐−50分−黒岳山頂−40分−黒岳分岐− 60分−登山口(林道から登山口までの道は荒れて車は入れない。−8日現在) 鹿児島からのアクセス 鹿児島市−鹿児島IC−松橋IC−国道218号−国道325号− 上野から林道をキャンプ所方向へ(途中まで)−登山口入り口(大きな橋があり,三叉路になっている)から登山口までは川に沿って歩く 温 泉 佐俣の湯
今回は,九州山地登山のはじめとして比較的アクセスの良い宮崎県の山,親父山,障子岳,黒岳の三つのピークをめざす。
早朝の高速道路を走ると太陽が昇り,あたりが明るくなると,まず,山桜がほんのり明るく浮かぶ。 鹿児島の桜はピークを過ぎたが,宮崎国道218号線沿いは山桜や,しだれ桜が多い。 しだれ桜は鹿児島ではあまり見られないので,その優雅な風情に感嘆の声を上げるばかりである。
登山口のある高千穂町,上野から,四季見原キャンプ場の道標にしたがって林道を進む。
注意すべきは,3点
1点は,林道が途中工事中で,迂回路であること。・・・注意して進むと狭い場所もあるが,そんなに悪い道ではない。
2点目は,登山口は,四季見キャンプ場でなく,その手前,大きな橋のあるところに登山口という案内板がある。 今日は四季見キャンプ場方向への道は工事中で通行止めである。
3点目は,親父山への登山口へは,その橋付近のあたりで,広場を見つけ駐車すると良い。この辺は意外に大型の工事車両が行き来するので気を付けた方が良い。 路肩の駐車する場所はあちこちにある。
林道から登山口へ向かうと,少し先右側に,車が2・3台止まれるスペースがある。
その先は,道幅はあるが,凸凹に壊れて,更に進むとアスファルト舗装は,完全に流され,えぐられている。 昨年の台風,水害の跡だろう。
登山口広場には,四方の上の方から陽射しがふりそそいでいる。 今日は,親父山を通り障子岳に登り,下山途中,黒岳に登る計画である。
登山口で,<高千穂山の会>の男性と出会った。 腰には,なた,手にはカマその他作業用具を備えたいでたちである。
親父山への登山道を整備しているのだそうだ。
これから花の季節,特にアケボノツツジ,しゃくなげ,ミツバツツジなど多いそうである。 多くの登山者の安全で楽しい登山のための作業である。
「ありがとうございます。ごくろうさまです。」
先に出発された後を我々も続いた。
すぐ川を渡る。 4回渡るが,初めは細いいかだを組んだような橋,後は,大小の石や岩の上をトントンと渡る。 流れの速いところもある。 木の間から陽射しが届き,沢の水の音や鳥の声が,気持ちよい。
樹林から,次第にスズタケの急登の登山道となる。
スズタケは背をずっと越すほど高くなったり,腰ほどの高さになったりし,細い登山道では邪魔になる部分が切られ倒されている。
先ほどの男性が鎌で払ったのである。
やがて,黒岳分岐店地点に着く。 この分岐登山道は,黒岳や,祖母山登山口の北谷に続くのである。 この分岐点をすぎると,すぐ親父山である。
分岐点前でスズタケを払っている男性に追いついた。 我々は,自分の体一つで登っているのに,鎌を振り払いながらの登山の姿に頭が下がるのみである。
その上,私共に,山の素晴らしさを話してくださりながらの作業・・・・。
以前にも,黒岳のルートや,本谷山や笠松山の台風跡の片付けなどもされたとの事だった。
親父山山頂で山々の案内や,障子岳,黒岳への道案内等もしていただき本当にありがたかった。
名峰,傾山,大崩,五葉岳等並んでいる。
「今年は絶対行きたいです」
「がんばって!!」
と,エールをもらい心強かった。
男性は,すぐに新しい登山道整備に出発された。 夕方5時頃までかかるという。
「手伝います!」
と,言えない我々は障子岳の方へ向かう。 少し下って登りは緩やかになるが,ここでもスズタケの登山道は続く。 切り払われていないので,少し歩きづらいが,疲れもでないうちに山頂である
程よい広さの山頂の中央岩場に四角の石の<熊ノ社>がある。 まず参拝して展望を楽しむ。
九州山地の名峰がぐるり連なっている。
「きっと,今年は登るぞー」
と,決意を込めながらシャッターを押す。
はしっこ岩場に席を取りランチタイムとする。 広い広い大きな大きな青い青い気流の中でのお弁当。
熱くないお茶やコーヒーでも最高!最高!
北谷登山口〜親父山コースの6人グループ登山者が着いた。 登山記念写真を頼まれてシャッターを押し,我々は下山発とする。
親父山まで下山し,すぐ先の分岐から黒岳に向かう。
昼過ぎだが,今日は,絶好の青空で時間はたっぷりある。 それにあまり標高差はない。 ラクラクムードである。
しかし,登山道からしても,親父山・障子岳とは違った。 思いもかけず,面白くスリル満点の楽しさを味わったのである。
標高差はないといっても,下りが急なら,登りも急。 それに,尾根歩きに突然出現する超巨大岩。
「どうして,これを越えるのだろう」
と,しばし立ち止まって,確かめなければならない。
最初の壁は,左側へ下り回り込んで,ほぼ垂直の真上から下がっているロープを使って登る。
2回目に出てくる壁は,右側に進み巨大岩の下部の欠けたところをくぐるように,身をかがめ通るのである。 やがて,祖母山に向かう北谷登山口への分岐まで来ると,一登りで山頂である。
山頂は広くはないが,露岩の上に登ると展望は素晴らしい。
朝登った障子岳や親父山,それに祖母山も見える。
山頂のしゃくなげのつぼみが,ひときわ大きく膨らんでまだ,冬枯れの残る山頂に,ほんのりピンクが目立っている。
「すぐ隣の山だといっても全く違う個性が,山にもあるんだね」
と,深く認識した。
今日,三つの山の歩行時間は,休憩,展望,ランチタイム等全て入れて6時間30分の登山となった。
花の時期の登山者は多いのだろうが,林道がめちゃくちゃに壊れて登山口駐車場まで車が進めないのが残念である。
帰りは,<佐俣の湯>に浸かってゆっくりした。