山曜日は山へ行こう


多良岳


山曜日は山へ行こう
                              

  

平成19年7月27日(金) 高千穂登山 F


高千穂の峰へ矢印黄ペンキで 岩に記して汗を拭く人

期  日 平成19年7月27日(金)  晴れ
標  高 1,547m
登山口 高千穂河原
時  間 登山口−30分−溶岩道−30分−御鉢火口−20分−馬の背・神宮元宮跡−20分−山頂
下山 山頂−1時間20分−自然研究路分岐−20分−高千穂河原
 真夏日の気温を越して尚暑く,猛暑日続きである。
 「この暑いのに山に行くの?」
もしかしたら,家に居ても(買い物中なら涼しいかもしれないが・・・)暑いから山に行きたいのかもしれない。
 今回は,半日登山の予定で高千穂峰に向かう。
 早朝の霧島でも,25℃。辺りは連山や樹木が緑の影を落としてすがすがしい。
 駐車場から大きな鳥居をくぐり古宮跡への途中,右側の小道から登山道に入る。
 小さな沢に沿って古宮跡からの登山道と合流し,樹木の中,石畳状登山道を進む。
 前方に赤茶けた溶岩山肌がドーンと開け,いよいよ赤ガレの直登である。 溶岩をトントンと,あるいは手をついてヨイショと上へ上へ高度を上げる。 振り向くと,黒い山陰が下方の樹林まで覆っている。
 「影のあるうちに・・・,今のうちに・・・」
 何しろ,陽射しの中では,疲れが倍になるから・・・。
 30分程で火口壁に立つ。 岩場で小休止して御鉢歩きとなる。
 右方はミヤマキリシマの株やきれいな地層,左はザレ石,ザレ砂でいずれも急傾斜で下に落ちる。 強風で体のバランスをくずして落ちそうになるらしい。 今日は,朝のやさしい風と陽射しの中,快適である。
 お鉢を半周し,分岐を下ると(私共にははじめてである)昨年建てられた鳥居と祠が祀ってある。 <霧島神宮元宮跡>である。 参拝し,今度は砂・ジャリのザレ場登山道となる。 すべらないよう足場を選びながら
 「最後の登り!」
と,気合を入れながら進む。
 上の方に,木の柵が眼に入ると山頂は近い。
 ぐるり360度とはいわず・・・1000度もあるような素晴らしい大展望である。
 山頂柵の影に,平たい石を拾って置き,アイスコーヒーを手にしていると,山小屋管理人さんが,2匹の犬を連れて登りつき,ほどなく <日の丸>がひるがえる。 今日も霧島連山にも,千の風が吹き渡っているようで,<日の丸>は青空にピーんと貼り付けられたようにはためいている。
 
 下山途中,素晴らしい光景に出会った!

 下山御鉢歩きの終点の岩で,私共より後で登りついた男性登山者が,先に下山して休んでいた。 その方がまた山頂に向かって歩き出したのである。
 「このまま帰るともったいないから,また登って来ます」
と,いう。 そして,
 「3回登りなおすこともあるんですよ」
 「エーッ!!」
びっくりしてしまった。
その方の話では,
 「霧島登山の案内をする方に,もうすぐ高千穂登山が500回になる人がいます」
そうである。 <山が・・・高千穂が好きなればこそ>すっかり感動してしまった。
 
 その方を見送って,溶岩道下山の途中,幅広の長い定規とザックを置いて何やら作業中の男性・・・・・。 大きな岩に黄色ペンキで大きな矢印を描いている。 そういえば今日は,登り口と山頂付近が特に道が分かりやすく,歩きやすかった。 登り・下り道が区別され案内道標があり,安全のための木の柵やネットも設置されていた。 ほとんど一人でボランテイアであると聞いたのだが・・・・,午前中とは言え日中であり,額には汗が光っている。 有り余るほどの山や人への愛情がないとできないねー。
 またまた感動したのである。
 樹林帯下山は,途中から自然研究路コースに入る。 赤松を中心に樹木いっぱいのコースで,説明版・クイズ・展望所もあり夏休み中の子どもたちには楽しめるのではないか。


平成18年7月31日更新
平成18年7月27日(木) 高千穂峰登山

高千穂の 山頂パノラマ 夏緑 空渡る雲 黒く映して
期 日 平成18年7月27日(木)
標 高 1,547m
めあて 久しぶりの登山,体力気力を試す
登山口 高千穂河原
時 間 登山口−2時間10分−山頂
下山  山頂−1時間30分−登山口
温 泉


階段の登山道 御鉢東回り(ここは現在通行止め) 急斜面と地層 お鉢火口の今 御鉢登山道
雲の影を映す霧島連山 馬の背 山頂ー高千穂峯神社 二子石 テリハアカショウマ

 この2・3ヶ月所用が多く,山曜日が取れずやきもきしていたところに,7月豪雨災害を起こした大雨である。
 テレビで映し出された熊本,大分の大雨被害に九州山地のアクセス道路も被害が大きいだろうなあ・・・と,心配していたが,その後に鹿児島県北部豪雨災害が続いた。
 紫尾山も記録的な雨量とか・・・・。
 いくどか通ったさつま川内市の被害状況にただ,目を覆い耳を疑うばかりである。
 登山により大自然の美しさ優しさに心を打たれているが,猛威を振るう自然の変貌にもただ,ただ,驚くばかりである。
 大きな爪あとを残した梅雨明けとなった。

 一ヶ月あまりの空白を経て今日は体力を懸念しながらの高千穂峰登山である。
 登山口となる高千穂河原に着くと,出発の時の鹿児島市内の気温31℃が26℃となっていた。
 「・・・・でも,今日は車が少ないね。」
 平日ではあるが,久々の梅雨明けである。 いつものように登山者が多いのだろうと思っていたが,工事用らしい車を除くと9時30分ぐらいにもかかわらず,乗用車は3台止まっている。
<県北部豪雨災害>で被災者の方々も,ボランティアで支援されている人も登山できない方が多いのかも・・・・きっとそうだ。

 その方々の心を想いながら,登山開始。
 特に体力つくりもしないで,40日位ぶりの登山である。 はじめは意識的にスローで進む。
 まず,階段状の登山道は樹林の中,しかし,風がないので蒸し暑い。
 夏に白い花の咲く,ヤマボウシの花の時季は過ぎている。 夏の濃い樹林の中に清々しいヤマボウシの白い花はないのか・・・・。 少しがっかりである。

 やがて目の前に赤ガレの直登の登山道が広がった。 スローテンポで足元の溶岩に注意しながら足を置いて進む。
 そして,山頂を望むお鉢に着く。 思ったより足が軽くて嬉しくなった。

 先ほど,追い越された登山者は馬の背登山道を過ぎて,山頂へのズルズルザレ場直登登山道を登っている。
 「早いなあ・・・」
 「我々は今日はゆっくり・・・ゆっくり・・・」
 足の重さ,からだの重さは確かにない。 はじめに無理をしない事だと痛感した。

 山頂近い地点で,登山口付近で先を歩いていた登山者がもう下山している。
 山頂近くなり,ますます足腰に力が入るが,案外気分良く山頂に着いた。

 今日は,少々雲が多いが,青空に日の丸がはためいている。 <逆鉾>の立ててある<高千穂峯神社>に登山御礼と安全を祈願して,営業中と書かれた山小屋に入る。
 山小屋を管理する方も相変わらずお元気!!

 後から,親子一組,男性一人の登山者が着いた。
 やはり今日は少ないと思う。

 山頂パノラマは相変わらず素晴らしい。 連山を渡る風は涼風を運び,クーラーの入った空間に居るようである。
 韓国岳まで続く連山は,一昨年は,緑の中にヤマボウシの白い花が印象的だったが,今日は緑一色で,所々黒いのは,空にわいている雲の影である。
 今日は,力強い霧島連山のパノラマである。
 ゆっくりとランチタイム,アイスコーヒー,そして,影を落とす雲の動きを追って時間を過ごす。
 雲は真下の樹海に,また中岳の山腹に,あるいは新燃岳の山頂に・・・・と,影を落として動いている。
 県北部の被災地にも日陰を作っている雲があるだろうか。 強い日差しをさえぎる雲が湧いているだろうか。 
 被災者の方々の連日の後片付け・・・,大変だろうな・・・・・。
 
 今日は,心配した疲れも特になく下山し,次の登山の自信となった。
 まずは,屋久島の宮之浦岳登山を大きな目標としたい。

平成18年1月31日更新
平成18年1月28日(土) 高千穂峰御鉢・・・おまけ

高千穂の馬の背分岐峰仰ぐ大いなる展望胸にあふれて

期 日 平成18年1月28日(土) 晴れ
標 高 1,408m
めあて 登山のおまけー矢岳をめざしたが,登山道案内がなく高千穂峰のお鉢までをめざす。
登山口 高千穂河原
時 間 往復ー3時間(但し,途中回り道や散策在り)
温 泉 富士の湯
高千穂河原付近の雪の塊 古宮址 御鉢回りの大きな石 鞍部(馬の背)と高千穂峰山頂
韓国岳と中岳 大きく裂けた地層 御鉢 自然研究路で


 一泊旅行の2日目,解散が昼過ぎとなったが,あまりにもいい天気に <矢岳> に登ろうと,高千穂河原のビジターセンターに寄り,矢岳登山道を訪ねたがよく分からないとのことであった。
 以前知人に聞いた古宮址付近の道を探したがそれらしい標識が見つからないし,登山道らしき目印も途中で見つからなくなった。
 雪がまだ残っていたので,人のふみ跡があるかと探したが,鹿の足跡ぐらいのものだった。 30分ぐらいあちこち探したが見つからずあきらめて,自然研究路を回って帰ろうとしていたら,高千穂の峰から下山してきた女性が
 「もう少し上まで行かれたら,雪景色を楽しめますよ」 
と,勧めて下さる。
 その言葉に押されてもう少し登ることにした。
 下山までの時間を計算したら少し足りないので,御鉢まで行くことにした。

 登山口からの階段登山道の雪は,連日の好天で,溶け出し,それがまた凍って滑りやすい。 注意を集中して進み赤ガレの手前まで進んだ。
 お鉢までの直登登山道となる赤いゴツゴツ岩の雪は,大部分溶け,足場には心配ないようだ。
 直登になるので,一歩登るごとに高度が上がり,立ち止まっては周りの展望を楽しむ。
 ぐんぐん高度は上がり霧島連山主峰,深い森,遠くの麓の風景などスケールの大きい風景が広がる。 深呼吸をしながら大きな奥の深い広がりの展望を楽しみながら登って行く。 思いの外,足の疲れはなく,御鉢まで登る。

 昼過ぎなので,下山する登山者も多い。 高千穂峰山頂の日の丸の旗が,大きな青空にひらめいているのが見える。
 御鉢のふちを歩き,鞍部の馬の背への分岐地点まで進むと,目の前に三角錐の秀峰高千穂峰山頂が大きくそびえる。   白く雪化粧した山肌を,赤や黄色の登山者の人影が下山してくるのが見える。

 このまま山頂まで行けるような明るい陽射しである。
 しかし,無理は禁物。 またの機会を胸に誓って下山した。

 親睦会後の半日だったが,山頂まで行けずとも雪景色の高千穂峰をまじかに観望できた有意義な時間だった。

 登山を重ねるおまけとなった。



夏過ぎて 名峰高千穂に 登り来る 風と樹の色 また移りおり
 
 期 日   平成16年8月11日        ( 5回目 )
 登山口  高千穂河原駐車場
 時 間  登山                (1時間50分)
 下山                (1時間20分)
 温 泉  神の湯(霧島町)



 高千穂峰の登山道は4段階である。
 始めは,良く整備された石畳の樹林を20分程,緩やかに登る心地よい登山道で木漏れ陽の中,楽しく歩くことができる。 
 次は,赤ガレのゴツゴツ溶岩,足場が悪く注意集中しないと転びそうな直登の登山道で溶岩の上に足を置きながら登下山すると良い。    
 そしてお鉢歩きとなる。時折,噴煙を見る火口縁の左を半周するのである。それまでの苦しさは展望のすばらしさで忘れるが,展望を楽しみながらもズルズルザレ石もあり,広くないので両側に滑り落ちないよう注意が必要。  
 最後は,ズルズルの火山礫と軽石の滑りやすく,崩れやすい急斜面が山頂まで続く。フーフーあえぎながら足下に注意を集中しなければならない。登山者の踏み跡をさがし,かかとからしっかりつけて登った方が良い。下山では,さらに滑りやすく,小さな軽石が靴に入りやすいので,靴ひもは特にきちんと結ぶように教えてもらった。        
    
 1回目の高千穂登山は,2年前である。ズルズルザレ場と赤ガレのゴツゴツ溶岩に四苦八苦して四つんばいになりながら,山の名前に反して何と過酷な登山道・・・・・。しかし,ちょうどシスター10名余りと一緒になり,スカート姿でにこにこ登る姿に「それならば我々も・・・」と,懸命に2時間30分ほどかけて登った。
 馬の背を歩く時や山頂での展望のすばらしさはさておき,溶岩,火山礫,軽石に滑らないようにころばないように注意集中した疲れで,
「高千穂登山はもうやめた!」
と,いうことにしたのであるが,再度挑戦したのは,今年6月,富士登山を決めたからである。富士登山の練習には
 「高千穂峰がいい」
と,いう情報を得たのである。苦手だからこそ克服しなくちゃ。それに登山を続けていくらか体力もついてきたし,登山の楽しさもわかってきたし,何といっても日本一の富士山である。自信をつけたかったのである。

  赤ガレの 厳しき登山道 高千穂で 体力気力を 積み富士目指す            

 それから毎週のように登り,今回は5回目である。 6月には初夏の風景で,馬の背からの下方展望では,樹林の中にヤマボーシの花の白が映えていたが,今日は,ただ深い深い緑の波がうねって続いている。 刻一刻と季節は移り,山の緑の色合いも,花の命も移りゆくことを知らされる。
 そのうち,山小屋の方とも言葉を交わすようになり,登山安全のお守りも求めた。
 今回は,福岡の友人のために<登山お守り>を求めるという目的もあったのである。
 天孫降臨の神話で有名な,天の逆鉾がそびえる高千穂山頂のお守りは,きっと山を愛する友達の安全を守ってくれるだろう。

神降りる 山頂高千穂の 登山守り 山語り合う 友に贈りて