山曜日は山へ行こう


多良岳
 
                            

山曜日は山へ行こう!


  

      シライト草 楚々と群れ咲く 俵山 山頂近く来て 霧も晴れゆき 

   期 日     平成16年6月6日   
登山口  俵山峠駐車場(ひろい)〜近くに展望所もある。
  時 間    登山口〜一の坂〜二の坂            (50分)
 二の坂〜三の坂                (50分)
 三の坂〜頂上                 (20分)
温 泉



 入梅と言うことで天候が気になるが,インターネット上,南九州は雨予報10%。雨具も購入したし,いざというときは安心。決行となった。登山口となっている俵山峠駐車場は,阿蘇の山々の展望所や売店も完備しており,観光客も多かった。空はやや雲が濃くなっている。売店の人に聞くと
 「お一人登って行かれましたよ」
人気の山である。これから登山者は来るだろう。

 登り始めは,草地である。先の方にふっくらとした盛り上がりのあるピークに向かって一の坂と呼ばれる急な坂を登る。ミヤマキリシマや白いアマドコロを見ながらゆっくり登ったところも広い草原で,雨量計のある分岐点を左の方に進むが,細長い白い花(シライト草だと後で知る)の群生と出会う。上品で周りを明るくするほど群れて咲いていて,空の雲が,白から灰色に変わり天候変化に不安になっていた気持ちを明るくしてくれた。
 灌木の中を急いで,二の坂といわれる急登の階段を登り,ビューポイントとなる草台地で息を整え水分を補給する。
 徐々に天候が悪化し,雲は黒くなり,霧が湧き,遠くでゴオッー!,飛行機かな?雷かな?ラジオをつけると雷のいやな発信音である。
 「雷は怖いぞ」
 「どうしようか」
 最後の急登となる三の坂を目前にして,雷休止をすることにする。ステッキをあっちの方に離し,しゃがみ込み上空の雲の色と動きをみて待った。その動きは早い。
 「この分だと回復する」
 山頂の霧の中から,先ほど追い抜いていった男性が,帰って来た。三の坂の途中であきらめて引き返してきたそうである。
 「どうする?」
 「雲の動きが早いからもう少し様子を見よう」
 不安ながら,またもしゃがんで我慢する。雨具をつけるほどの雨ではないが雨粒も落ちてきた。20分ほどして,やっと明るくなり,急ぐ。
 
 徐々に目前の霧が晴れて頂上である。残念ながら遠くの風景は展望できなかったが,十分満足。すぐ後を追いついてきた男性と喜び合った。
「シャッターを押してくださってありがとうございました」
 
 天候の不安があるのですぐ下山することに曽田。野いちごをつまみながら,小倉から来られた男性の登山歴を聞きながら,三人で下山する。若いカップルと出会う。
 下山時の二の坂の手前ビューポイントでお弁当とする。徐々に回復した空の下,阿蘇山群と麓で営む人々の生活を望みながら,展望レストランでのおにぎり。これで,心身共に満杯。
 急速な雲の動きで,晴れ間も出て木もれ陽が下山道に映える。

 下山後はすっかり晴れ,青空。
 「終わりよければ全てよし!」
 早い動きに合わせた動きの勉強をした!