山曜日は山へ行こう!
岩峰に足すくみつつ楽しみて矢筈岳山頂薩摩富士待つ
期 日 平成18年2月13日(月) 晴れ 標 高 358.8m めあて <鹿児島県の山(山渓)>の山に登る。 登山口 矢筈岳縦走コース登山口 時 間 縦走コース登山口 −15分− 第1展望台 −15分− 第2展望台 −20分− 西郷ドン岩 −40分- 第3展望台 -15分- 刀剣岩 -20分- 分岐 -20分- 開聞岩展望所 -25分- 山頂 下山 山頂 −60分− 矢岳登山口 −50分− 縦走コース登山口 鹿児島からのアクセス 鹿児島市−国道226号−岩本交差点右折−開聞町で226号右折-物袋バス停 温 泉 いろは温泉
今回は開聞岳近くに東西に屏風状に広がる矢筈岳登山である。
凸凹の稜線にはピークごとに特徴ある露出した大きな岩が見えている。 そのうち1番特徴的なのが西郷ドン岩である。 正面から見ると,頭,肩をはり,堂々とした胴体横には愛犬らしき低い岩が並んで見える。
期待感で一杯である一方,案内書によると,岩場が厳しく,危険度3となっているのでどの程度なのか想像難しく少々不安を持ちながらの出発である。 縦走路の登山口は集落を過ぎ,みかん園の中の林道をを登っていく。
周辺は,ポンカン,タンカン等がたわわにオレンジ色のみをつけて明るい陽射しに光っている。
登山口付近には,濃い緑の葉,つわぶきが綿毛の種を一杯つけていたが,暖かい土地のためか1本黄色の花をもつけていた。
東側から各ピークとなる岩峰を越えて山頂まで続く縦走路となる。
初めのピークとなる<第1展望台>は,展望岩峰があり,空に突き出ているので近づくと下方に足のすくむ樹林が広がる。 岩の上も狭いし,とても乗ることは出来ない。
ザックだけ置かせてもらう。
次のピークは<第二展望所>,この岩峰も空に突き出ており一人ずつ注意しながら登る。 目の前には海とまじかに迫る開聞岳が美しい。
次のピークは期待の<西郷ドン岩>である。
標柱の先に進むと巨大岩があり,ちょうど背中に当たる部分に立ち木や足場があり注意集中して登ると頭の部分に立つことが出来る。
青い空で開聞岳と向かい合う眺めは,この上ない壮大なものである。
ピーク毎に稜線歩きとなるが,やせた稜線が多く,急登あり急下りありザレ場在り,岩越え在り,片方断崖地点ありで,スリル満点といえる登山道となっている。
次に<陰陽石>,これは男性,女性の岩が向かい合って対座しているとっても自然が作ったとは思えない奇岩群である。
第三展望所の<屏風岩>は,屏風を倒したような広い岩,平らな岩である。
ロープが張られ立ち入り禁止になっていたが,空中に広がる広大たたみ10畳以上はありそうな岩である。 ひょっとしたら,屏風岩というからには,麓から見たら,垂直に切り立った屏風になっているのかもしれない。 きっとそうだ!
第三展望所への分岐点へ引き返しさらに進むと,大きな岩が立ちはだかっている。
立木に赤いテープはないか探し,登山道を探すが踏み跡らしい所はあるが赤いテープがないし,足元も危ない。
大きな岩にロープが巻いてあるので良く見ると,赤テープも下がっている。 それが登山道であった。そこを回り込むようにさらに登っていく。 尖った尾根を少し登ると先が細くなった刀剣岩である。 この岩も山肌に露出して突き出ている。 巨大岩である。
晴れた空,樹々からこぼれる陽射しに息を整え進むとまたしても直立した大きな岩。
垂直に,いくつかの小さな輪を造ったロープがたれている。 この輪に足をひっかけたり手でつかんだりして登るのだろう。
「出来るかねー」
「横から後ろを回ったほうが良いかな」
「やっぱりロープしかないねー」
5mもあろうと思われる垂直の岩をロープと岩の割れ目に生えた木をつかみながら登るのである。
足元の岩に気をつけて細いロープに不安ながらも注意して登りきった。 ステックをザックに収め,しっかりつかんで登った。
別コース登山口との分岐点を過ぎ,第四展望台で絶景を楽しみ,次は今までとは違って小ぶりのやさしい山の形をした岩に出逢う。 <開聞岩展望所>である。 開聞岳の形にそっくりで,岩の後ろに開聞岳が重なって見えているのである。 とっても自然が作ったとは思えない。 誰か野外作品として置いたような面白さである
そして山頂!!
鮮やかな弧を描く海岸線と開聞岳の風景がアップで迫っている。
残念ながら開聞岳の方は山頂は断崖になっているので,後ろ向きではあるが,青空直下の温まった岩場に席を取りゆっくりランチタイム。 そして身体を伸ばして休息タイムを取る。
危険度3だけにその分注意,覚悟して登ればそれに勝る面白さ,達成感のある素晴らしい山である。
下山は,分岐路から右折し,登山口へ下ったが,登山口から一回国道に出て縦走路登山口まで歩かなければ直接縦走路登山口までつながる道はなさそうだった。 ちょっと時間がかかった。